英語スピーチはこう作れ!テーマ設定、構成のコツをアジアNo.1英語教師に聞いてみた。

コラム
英語スピーチはこう作れ!テーマ設定、構成のコツをアジアNo.1英語教師に聞いてみた。

こんにちは。皆さんは、英語でスピーチをしたことがありますか?

世の中にはさまざまなスピーチコンテストが開催されており、また学校によっては授業などでスピーチが扱われることもあります。

私たちリンガハッカーズ(以下リンガ)も、年に一回スピーチコンテストを開催しています。
開催中のスピーチコンテストについてはこちら(詳細ページ)

でも正直なところ、リンガ受講生をはじめとする、英語のスピーチに取り組むかなりの人数が、

「英語でスピーチって、大変」

と思っているのが本当のところだと思います。
そこで今回は、英語スピーチでよくある

「どういうテーマ設定にしたらいいんだろう」
「テーマは決まったけど、それをどうスピーチ原稿にしていけばいいんだろう」

といったお悩みを解消すべく、リンガハッカーズの監修者である嶋津に質問をぶつけていきます!

 


回答者:嶋津幸樹

山梨県生まれ。17歳の時に海外進学塾を創業。
青山学院大学文学部卒業、在籍中オックスフォード大学 ELT英語教員研修に最年少参加。
ケンブリッジ英語教員資格CELTA取得。ロンドン大学教育研究所応用言語学修士課程終了。タクトピア英語教育開発推進部長。
IELTS関連の著書として、『IELTS総合対策スピードマスター入門編(Jリサーチ出版)』『ビジュアルで覚えるIELTS基本ボキャブラリー(ジャパンタイムズ出版)』等


 

自分の感情が揺れ動いた瞬間を捉えよう!


―本日は英語でのスピーチについて聞いていきたいと思います!まずはスピーチをする人がつまづきやすい「テーマ設定」についてです。要は「何について話をすればいいんだろう」という悩みだと思うのですが、どう考えていけばいいでしょうか?

嶋津: まずスピーチで超重要なことは、「自分にしかできない話をする」ということ。それがないスピーチは、誰が話しても同じ内容になっちゃうし、誰かと同じ内容ならスピーチをする意味がないんだよね。

 

―うーん、言っていることは分かりますが、そんなこと言われても、「自分の話、別にみんな聞きたくないでしょ」って気持ちになっちゃいます……。

嶋津: そんなことはないよ。誰が話しても同じようなスピーチとか、過去に聞いたことのあるようなスピーチって本当に本当につまらない。その人しか話せない、その人だけの話を聞く方が1万倍面白いんだよ。それなのに、誰が話しても変わらないような退屈なスピーチをする人が驚くほど沢山いるのが実際のところなんだよね。

 

―今のを聞いて、自分が本当につまらないスピーチをしていないかめちゃくちゃ不安になってしまうんですが……

嶋津: 大丈夫。この記事を読んでいる人は今後いいスピーチができるようになるはずだから。

 

―それで、スピーチで「自分にしかできない話」をするにはどうすればいいんですか?

嶋津: それは「自分の感情が揺れ動いた瞬間を捉える」こと。スピーチを考える上で、これが一番大事といっても過言ではないね。

自分の感情が動かされたのかどんな時か、何によって動かされたのかを考えていくと、それが自然とテーマの候補になっている。

この方法のいいところは、自由なお題の場合でもテーマが絞られている場合でも使えることだね。特定のテーマについてのスピーチでも、その中で自分の感情が揺れ動いた瞬間を探してみれば、自然と書くべきことが浮かんでくる。逆に言えば、どんなテーマであっても、自分の感情と結びつかなければ、聞き手に伝わるスピーチをするのはとても難しいんだよね。

 

―なるほど。「自分の感情が揺れ動いた瞬間」について話せるのは自分だけなので、「自分にしかできない話」になるわけですね。

嶋津: さらに、「自分の感情が揺れ動いた瞬間」というのは、それ自体がストーリーになっているから、聞き手が興味を持つためのポイントが押さえられているということになる。

ポイントを一つ付け加えるなら、より具体的で詳細な出来事を思い出すことだね。例えば、「誕生日会でケーキを食べた」だけだったら自分だけの経験とは言えないけど、「12歳の誕生日会で、運ばれてきたケーキがびっくりするくらい大きかった」みたいに、心が動いたシーンが具体的になるほど、自分だけのストーリーになるし、聞き手の興味を引きつける内容になるよ。

 

 

言いたいことを1文で表現しよう!


―テーマが決まったら、次はスピーチの原稿を書いていくわけですが、ここで再び手が止まっちゃうんです。スピーチ原稿を作る上ではどんなことを考えればいいですか?

嶋津:  まず初め「言いたいことを表現する1文」を決めることだね。これはスピーチのお題に対する自分の回答みたいなものだね。

例えば「好きな歴史上の人物」についてのスピーチなら、「私の好きな歴史上の人物は織田信長です」とか、「最近感動したこと」であれば、「私が最近感動したことは、家族と旅行に行ったときに見た美しい景色です」といった感じになる。

 

―さっきのテーマ設定のときに「感情が揺れ動いた瞬間」を考えたので、それを使えばいいですね!

嶋津:  「言いたいことを表現する1文」が決まったら、早速原稿を書いていくわけだけど、先に文章を書く上で大切な基本の構成、「イントロ(Intro)」「ボディ(Body)」「コンクルージョン(Conclusion)」について説明しよう。

この考え方は、スピーチに限らず文章を書く上でとても役立つから、覚えておくといいよ。

イントロ・・・導入。聞く人の興味を引きつけて、テーマを宣言するところ。
ボディ・・・本体。テーマについての説明をするところ。
コンクルージョン・・・結論。文字通り結論や自分の主張をまとめるところ。

聞き手の興味を引きつけて、その1文を宣言するのがイントロ。その1文について詳しく説明するのがボディ。その1文をイントロと違った表現でまとめるのが「コンクルージョン」

「言いたいことを表現する1文」と「イントロ」「ボディ」「コンクルージョン」の組み合わせだと考えると、書くべきことが何となくイメージできるでしょ。

―スピーチ考える時、何も考えずに一文目からだーっと書いていました……「イントロ」「ボディ」「コンクルージョン」をそれぞれを書いていく上でコツはありますか?

嶋津: イントロは、出だしが超重要。最初の数秒で聞きたいか聞きたくないかが決まるから、聞き手を引きつけるようなことを言わないといけない。引きつけるためのテクニックはいろいろあるから、調べてみて自分に合ったものを使ってみるといいよ。

・質問で始める・・・皆さんは〇〇が☓☓である理由を知っていますか?
・プロボカティブクエスチョン(挑発的な質問)・・・ここにいる皆さんはAがBであることは知らないと思いますが〜
・タイムスリップ・・・私が○歳だった時のことですが〜
・著名な人のセリフ・・・かつてガンジーは「〜〜〜」と言いました。

ボディは、「言いたいことを表現する1文」を補足したり「自分の感情が揺れ動いた瞬間」について詳しく説明したりする部分になるね。

論文を書いたりするときに使えるテクニックがあって、それは「5つのE」というもの。

Evidence:主張の根拠
Experience:自分の経験
Example:例
Explanation:説明
Episode:自分以外の経験

「言いたいことを表現する1文」をどうやって膨らませていくか考えるときに、この5つはとても役に立つ。これらを全部使えばいいということではなくて、ボディの文章を作る上での切り口として考えてみるといいね。

コンクルージョンについては、一つは「言いたいことを表現する1文」をイントロとは違った表現で入れること。
それからもう一つ、よくおすすめするのが”Call to action”を入れること。”Call to action”というのは、聞き手に何かしらの行動を促すことなんだけど、これを入れることによって、聞き手がスピーチの内容を自分ごととして受け止めてくれるから印象に残りやすいんだよね。まとめとして活用しやすいから、使えそうな時は使ってみるといいよ。

―ありがとうございました!

自分の感情が揺れ動いた瞬間を捉え」てテーマを決め、
言いたいことを表現する1文」を作って、
「イントロ」「ボディ」「コンクルージョン」で考える。

何だかスピーチを作れそうな気がしてきました!

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