勝負は英語力ではなく内容で! ~リンガハッカーズスピーチコンテスト2023年度 レベル2部門優勝者インタビュー~
オンライン英語学習プログラム”リンガハッカーズ”は、スピーチコンテスト“Lingua Speech Award”を毎年開催しています。今年は全国のリンガハッカーズ生と一般エントリーの中高生、340名超の応募をいただきました!
多くの参加者の中から素晴らしいスピーチを披露して、見事レベル2部門で優勝したのが、山梨県立甲府西高等学校1年生(当時)のAtsushiさん。スピーチをどのように作り上げたのか、表現の工夫などについてお聞きしました!
優勝スピーチはこちら!
幸福の定義が非常に印象的でした。”happiest moment”とは、何か達成したり嬉しかったりしたことが想起されるのが一般的ですが、ただのSmileがそれだと感じるところに、自己分析の深さや視点の鋭さが見て取れました。また、「温かさを感じた」「人生がカラフルに」といった幸せに関する表現も独創的でした。
スピーチコンテスト優勝おめでとうございます! 感想を教えてください。
僕はリンガハッカーズ生なので、いつも授業をしているクラス内でスピーチをして、そこから選ばれて、決勝戦に臨むという流れでした。クラス内のスピーチから周りのレベルが高かったので、決勝に選ばれたことも嬉しかったですし、優勝までいけるとは思っていなかったので率直に嬉しく思います。
自分の所属クラスはみんなの英語レベルが高いと感じていたので、単純な英語力で勝負をしてもダメだと思っていました。なので、スピーチの内容に集中して、他の人と違ったものにしようと考えていて、そこを評価してもらえたのかなと思っています。
今回のスピーチのテーマは「幸せ」でした。話す内容をどのようにして考えましたか?
周りの人は、人生の出来事を選んで発表するだろうな、と思っていて、自分もまずこれまでの人生の出来事から探しはじめました。ですが、これまで起きた出来事と、自分にとっての幸せがあまりつながっていないなと感じました。
そこで、日常的にある幸せってなんだろうと考えた時に、普段自分はストレスなく暮らしたり、楽しく過ごそうと思ったりしながら生活しているなと思い、今回のスピーチの内容に結びついていきました。
他の人が出来事について話すだろうと思う中で、日常的なことを話すことに迷いなどはありましたか?
考えた結果、自分の幸せに通じているものが日常なんだと至って、”happiest moment”もスバリこれだなというものが思いついたので、自信を持ってそこは変えずにいこうと思っていました。
そこからスピーチの完成まで、どのように進めていきましたか?
自分が考える幸せについて考えた時に、温かいイメージがあって、それを掘り下げていった結果、”I felt warm something in my mind”というフレーズを思いつきました。自分の幸せに合った表現だなと思ったので、これを変えずに原稿を進めていこうと考えました。印象的なフレーズであれば聴く人の心に残りやすいし、あとはそのフレーズに合わせて他の部分を考えていけば違和感のないスピーチになるだろうと思いました。
原稿を作っていく過程では、自分が軸にしたい表現が決まっていたので、他の部分が目立ちすぎたりしないようにとか、全体で見た時に話がめちゃくちゃにならないようにとか、そんなことを意識していました。一旦原稿を作ったら、自分で読んでみて、イメージと違いがないかとか、自分にとって喋りやすい英語になっているかとか、聞き取りにくくないかとかを考えながら、練習と原稿の修正を繰り返しました。自分で話していて噛んだり詰まったりしないことを重視したので、いい表現だと思っていても、少し削った部分もありました。
表現については、身振り手振りはあまり使わないようにしていて、話すスピードや抑揚など、全て口で表現してメッセージを伝えられるようにしようと考えました。自分の強調したい部分やメッセージ性の強い部分に抑揚や緩急をつけるようにしたり、練習しているうちに話すことに慣れてきて、声のトーンが暗くなっていることに気づいたので、声のトーンをキープするようにしたりしていました。
決勝が決まった後の練習は、本番自分がやる場所で、本番と同じようにパソコンを置いておいて、パソコンのカメラを見ながら、全て本番と同じ環境で練習をしていました。録音するのは嫌いだったので録音はしなかったのですが、自分の声は注意して聞きながら、つなげて読むところが上手く発音出来ているかなどを意識しながら練習していました。
最後に、将来の夢や目標があれば教えてください!
去年のスピーチアワードの時はレベル1のクラスに在籍していて、その後レベル2に上がった時は「違う世界に入ったな」と思うくらいみんなのレベルが高く思えました。そこから自分のレベルも上がりましたが、周りもどんどんレベルアップしているので、自分の英語力の足りなさは、スピーチの時だけだなく、普段の授業でも感じています。一方で、自分の考え方は少しユニークだったりするかも、と感じることがあるので、それを英語で表現できるように、もっと力をつけたいなと思っています。
今回、スピーチテーマである自分の幸せについて考えましたが、自分の心に正直でいるような、そんなスタンスで生きていきたいなと思っています。英語力を上げたり、自分の考えを表現する力を伸ばしたりしながら、自分にとってのいい生き方を考えていく。その2つを両立させたり、相互にいい影響を与えたりできるようにしていきたいと思っています。
ありがとうございました!