リンガハッカーズで身につけた、主体的に考え行動する力! 母校から史上初、特別選抜グローバルワークショップ入試で国際教養大学合格!
オンライン英語学習プログラム”リンガハッカーズ”受講生で、在籍する高校から初めて秋田の国際教養大学(AIU)に合格したアンソニーくんにインタビューしました。
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目次
・国際教養大学(AIU)合格 アンソニー君自己紹介
・工業高校から国際色の強い国際教養大学(AIU)に進学することになったきっかけ~リンガハッカーズとの出会い~
・リンガハッカーズにはまった理由
・ユニークな入試、国際教養大学(AIU)の「特別選抜グローバルワークショップ入試」の全貌
・今後達成したいこと
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国際教養大学(AIU)合格 アンソニー君自己紹介
ー国際教養大学合格おめでとうございます。この2年間で劇的な変化があったということですが、まず簡単な自己紹介からお願いします。
みなさんこんにちは。Anthony Bertrandです。フランス、日本、アメリカの血が混ざっていて見た目はご覧の通り外国人ですが、東京に生まれ、小学校1年からずっと山梨で育ちました。現在は甲府工業高校に在籍していて、来年から秋田にある国際教養大学(AIU)に進学予定です。
工業高校から国際色の強い国際教養大学に進学することになったきっかけ~リンガハッカーズとの出会い~
ー工業高校から国際色の強い国際教養大学に進学するということですが、そもそものきっかけを教えてください。
まず高校進学の時の話ですが、元々は山梨学院高校のグローバル科に進学したいと思っていました。ですが、家庭が金銭的に厳しく、当時ものづくりに興味があったので公立の甲府工業高校に進学しました。当時は将来のことを深く考えずになんとなく生きていたので、成り行きで進路を決めました。でも高校に入ると何だかやりきれない思いで、何がしたいのかも分からない日々を過ごしていました。
そんなある日、勉強しようと向かった図書館で運命的な出会いがありました。ちょうどコロナが始まる数ヶ月前だったのですが、図書館のセミナールームで英語で話している中高生の集団を見かけました。その中に仲の良い友達がいたので覗いていたら、当時授業を担当していた嶋津さんに「部屋に入っていいよ」と言ってもらって、参加させてもらったのがリンガハッカーズでした。その空間は自分の思ったことを英語で表現する異空間で、これまで出会ってこなかったような同世代の人たちがいて、感動したのを覚えています。
リンガハッカーズにはまった理由
ーリンガハッカーズがオンラインになる前の対面授業ですね。どんなところに感動を覚えましたか?
これまではただの外国人として扱われてきた自分が、人として認めてもらえる環境に出逢った感じがしました。予想だにしない意見を持っていたり、世界のことに興味があっていろんなことを知っている同世代の人たちがいること。そしてそんな人たちが自分を受け入れてくれて、壁のない関係を築けたことは、僕にとって初めての経験でした。これまで過ごしていた環境ではマイノリティーが認められることが少なく、小学校の時も容姿や価値観が違うだけで仲間外れにされていたんです。
ここから僕はリンガハッカーズにどハマりしていきます。笑
ー確かに山梨の受講生は留学経験があったり、多様な経験をしている人が多いですよね。リンガハッカーズにどハマりとはどのようなことにのめり込んでいったのですか?
元々雑学が好きだったのもありますが、リンガハッカーズで扱うテーマは、宇宙や都市化の問題、生物多様性など幅広く、さらにその幅広い知識をベースに思考して、意見を形成していくところが僕にはぴったりでした。ペースが早い授業だったので常に思考していないといけなくて、そのリズム感とか臨場感がリンガハッカーズの好きなところです。さらに、リンガの延長線上として自主的に英語で議論する環境を作りたいと思い、リンガの仲間2人とTGA(Talkative Global Assembly)という団体を立ち上げて周りの学生と英語で議論できる機会を作りました。
ー新しいリンガハッカーズを作ってしまったわけですね。
はい。もう活動を始めて2年くらい経ちますが、山梨県内の中高生だけでなく、マレーシア、パラグアイ、スウェーデン、フィンランドに住む日本人にも声をかけてオンラインで参加してもらったりイベントを開催したりしています。これもリンガのアントレプレナーシップの授業で主体的に行動することの重要性や、社会の課題に対して自発的に解決策を模索していく姿勢を学んだおかげだと思っています。行動すればするだけ新しい発見が自分の中にも社会の中にも見つかって、今が人生で一番楽しいです。
ー凄い行動力ですね。そんな活動もしながら大学合格に繋がったのはどうしてでしょうか?
実は大学受験を考え始めたときは、日本を出たい、とだけ思っていました。ですが、リンガハッカーズのメンターであるサミュエルが参加する大学受験相談会に参加して秋田に超ユニークな学校があることを知ったんです。サミュエルは個性的で、人柄も好きだし尊敬しているんですが、そんな個性的な人が輝く個性的な大学は最高じゃん!と思って、日本を出なくても多様性に溢れるこの大学に行こうと決意しました。
ー国際教養大学(AIU)在籍のメンターサミュエルがきっかけだったんですね。確かに彼もイギリスと日本のハーフで同じ境遇かもしれませんね。それでは具体的に国際教養大学(AIU)に向けてどのような対策をしたのか教えてください。
リンガハッカーズの授業では引き続き積極的に意見を言うことを心がけて、本当に自分の言いたいことはなんだろうと常に思考していました。それに加えて学校の成績も大事だと聞いたのでオール5を目指して勉強しました。そして 国際教養大学(AIU)に入学する方法には全て挑戦していこうと思い、見つけたのが「グローバルワークショップ入試」です。この独特な入試方法に惹かれ、これで合格を勝ち取ろうと思いましたね。
ユニークな入試、国際教養大学の「特別選抜グローバルワークショップ入試」の全貌
ー「グローバルワークショップ入試」とはどのようなものなのですか?
複雑なプロセスですが、大きく3ステップありました。
①1次審査:書類審査 ②2次審査:ワークショップ審査 ③最終審査:面接
1次審査は「日本語の自己アピール書」と「学校の成績」です。その段階で15名に絞られて、2次審査のワークショップに参加します。
2次審査のワークショップは、「事前課題」「ワークショップ」に分かれています。
事前課題では、ある本の最初のチャプターを読んで印象に残った点を自分の経験に基づいて800〜1200字でまとめるというものでした。
数日後、オンラインで国際教養大学の教授によるワークショップがありました。午前中は、受験生と教授1人による講義です。簡単な自己紹介の後、教授が事前課題に関する講義をしました。随時、挙手制で意見を求められる場面があり、リンガで積み重ねてきたことが発揮できたと思います。
昼休みののち、5人1組のグループワークでした。2時間の準備時間で、「コミュニティーのメリット・デメリット」「コミュニティーで幸せに生きるための3つの要素」「それが実践できる例」の3つの課題に対して、スライドを5枚用意して10分間でグループプレゼンをするというものでした。
僕はみんなの意見を聞き出しながらファシリテーション役に徹しました。笑顔と個性という要素を意識しながら、教授の印象に残るコミュニケーションを意識しました。
プレゼン後、最後に教授と1対1のフィードバックミーティングがありました。そこもリンガの授業の後にやっているリフレクションのように、自分のよかった点、上手くいかなかった点を振り返り、教授に素直に伝えました。
最終審査はさらに2週間後、国際教養大学(AIU)の教授3人との面接でした。内容は日本語の質問2つと英語の質問2つ。まず「コロナ以外で関心のあるニュース 国内で1つ、海外で1つ述べなさい。」というもので、僕が回答したのは「日本国内の同性婚の問題」、そして「中国のウイグル人権問題」でした。そこで「この2つの関連性について教えてください。」と聞かれました。僕にとって、この2つの問題の関連性は「マイノリティーの人々がおかれている状況」でした。その場ではさらに、どうしたらマイノリティーの問題を撲滅できるのか、自分なりの解決策を提案しました。
英語の質問はWhat is something schools should do to prevent bullying? (いじめを防止するために学校は何をすべきか?)とTell me about the time you when you felt giving up but you didn’t? (諦めようとして諦めなかったことについて)を聞かれ、リンガで鍛えたその場で論理的な意見を展開する力が発揮できたと思っています。
ー独特な入試制度ですね。そこから合格までの話を教えてください。
面接が終わった直後は達成感があり、結構自信がありました。が、5日後の合格発表の直前に焦ってきて不安になりました。学校の授業中にウェブで自分の受験番号が書かれているのを見たときは嬉しくて泣きました。人生最大の達成感で、人生で一番頑張ったことが報われた瞬間でした。嬉し過ぎてすぐに嶋津さんに電話して報告しましたね。
今後達成したいこと
ータクトピア社内でもアンソニーの合格で盛り上がっていました。おめでとうございます。それでは最後にこれからどんなことを達成したいか教えてもらえますか?
僕が育った山梨にはマイノリティーについて知らない人が多いのが現状です。マイノリティーについて知ってほしいというよりも体感してほしいと思っています。まだ模索段階ですが、大学に行くまでにマイノリティーを体感できるプロジェクトを始動させたい、そして何となく生きている人々に希望を与えたいです。
現時点での将来の夢はツアーコンダクターです。山梨でマイノリティーという概念自体を広めていくことにも関わりたいです。そして、自分が育ててもらったリンガに、小中高生が参加しやすい環境を作っていきたいとも思っています。リンガを通していろんな視点が身についたし、地元だけでは絶対出会えない凄いメンターたちに出会えました。そして英語学習という枠を超えて、主体的に生きる仲間に出会い、自分の軸・パッションを見つけ、自分からどんどん行動していけるようになりました。僕がそうであったように、様々な状況の人が何かをきっかけに行動していけるように応援をしていきたいです。
アンソニー君、ありがとうございました!
このように、英語力だけでなく、思考力・意見を言う力がオンライン英語学習プログラムリンガハッカーズでは身につきます。
ぜひ一度、授業を覗きにきてみてください。きっとあなたもアンソニーのようにどハマりしてしまうことでしょう!