『IELTSライティング完全対策』著者の嶋津幸樹に、レベル別英語ライティングの学習法を聞いてみた

『IELTSライティング完全対策』著者の嶋津幸樹に、レベル別英語ライティングの学習法を聞いてみた

こんにちは。皆さんは、英語のライティングは得意でしょうか?それとも苦手でしょうか?

中学生や高校生であれば、和文英訳や自由英作文でライティング力を問われますし、さらに海外留学や海外進学を目指す人であればエッセーを書く機会もあります。

今回の記事は、他の3技能(リスニング・リーディング・スピーキング)に比べて学習の方法が分かりにくい「ライティング」について、学習のヒントをお伝えします。中学1年生から海外進学レベルまでを範囲としたレベル別の学習法を、『IELTSライティング完全対策』の著者、嶋津幸樹がお教えします!

 


回答者:嶋津幸樹

山梨県生まれ。17歳の時に海外進学塾を創業。
青山学院大学文学部卒業、在籍中オックスフォード大学 ELT英語教員研修に最年少参加。
ケンブリッジ英語教員資格CELTA取得。ロンドン大学教育研究所応用言語学修士課程終了。タクトピア英語教育開発推進部長。
IELTS関連の著書として『IELTSライティング完全対策』『IELTS総合対策スピードマスター入門編(Jリサーチ出版)』『ビジュアルで覚えるIELTS基本ボキャブラリー(ジャパンタイムズ出版)』等


 

英文をたくさん書くよりも大事なことは!?

―今日は英語のライティングについて、学習法を聞いていきたいと思います。

嶋津:ライティングは、英語4技能(リーディング・リスニング・スピーキング・ライティング)の中でも一番高度なスキルだからね。学習法について話す前にまず言いたいのは、世の中の大半の人はライティングをナメている。

簡単に読める英文でも、それを文法や単語の誤りなく正確に書くのは難しいし、身振り手振りや表情などを使って伝えられればOKなスピーキングと比べて、ライティングは書いた文章だけで評価されるから、英語を使う力がダイレクトに表れる。場数によるスキルの向上も、スピーキングに比べるとかなり小さい。


―めちゃくちゃビビらせてくるじゃないですか。あとそんなにナメてないと思います。

嶋津:言いたかったのは、ライティングのレベルを上げるのは簡単じゃないということと、すぐにライティング力が伸びないと思っても落ち込まずに、根気強くやっていけば他の人と差をつけられるってこと。ナメずにコツコツやるべし。

それから大事なのは、文章をたくさん書くよりも、良質な英語をたくさん読む・聴くこと。いいアウトプットをするためにはいいインプットが必要で、多くの人はそこが足りていないからね。


―ライティングを伸ばすために、書くよりも読めと言われるとは思わなかったです……。

 

中学生〜海外大学進学レベルまで!レベル別ライティング学習法

ライティング向上の3つの段階

―それでは、「ライティングは根気が必要」「まずは良質なインプット」という前提をふまえた上で、ライティングのトレーニングとして何をしていけばいいか教えてください!

嶋津:大きく3つの段階に分けて、

STEP1:和文英訳
STEP2:100words エッセー
STEP3:250words エッセー

という順番で進めるのがいいと思う。③はIELTSのライティング対策にもなっているから、まずはここを目標として目指すのがいいね。

ライティング学習法STEP1 : 和文英訳

―では3つの段階ごとに説明をお願いします!

嶋津:STEP1は「和文英訳」で、シンプルな日本語の文を英語にしていくことを繰り返す。

ライティングでよく間違えるポイントは語順や時制といった文法の部分だから、和文英訳をすると自分が使いこなせていない文法の穴が明らかになる。ライティングは「正確性」がとても重要だから、よく間違える文法は重点的に復習すれば、効率よく穴を埋められる。

文法をちゃんと勉強している生徒や、インプット量が多い生徒は結構書けるな、という印象があるね。逆に、文法の穴が特定できないくらい間違いが多い文ばかり作ってしまう生徒もいるんだけど、そういう場合は和文英訳はまだ早いから、文法のおさらいやリーディングなどのインプットから始めた方がいい。

 

ライティング学習法STEP2 : 100words エッセー

―和文英訳の次の段階は、どんな学習法ですか?

嶋津:和文英訳が問題なくできるようになったら、次はエッセーを書いてみるのがいい。

エッセーというのは作文のこと。テーマは何でもいいから、自分が好きなものをテーマにして、100 wordsで文章を作ってみよう。これもいろんなテーマで繰り返し書いていくことが大事。


―エッセーを書く上で何かポイントや気をつけることはありますか?

嶋津:英語で考えようとせずに、日本語で書くことを考えて、それを英語にした方がいいということかな。


―英語で考えて英語で書けるのがいいと思っていたので意外でした!

嶋津:情報のインプット量を考えたら日本語が圧倒的に優勢だし、思考力も英語より日本語で考えた方が高いから、母国語である日本語を使った方が意味のある文章を作ることができる。

そもそもライティングに限らないけど、英語を勉強する意味って、自分ならではの考えや意見を、英語で誰かに伝えるためにあると思うんだよね。だから、意味のない文章をスラスラ英語で言えたところで全く意味がない。自分の得意な言語で思考して、そこから出てきた「自分の考え」を「伝えたい相手の言語で伝える」というトレーニングを今から積んでいくべきだと思う。

もちろん、英語のインプットを増やして自分が使える英語表現や語彙を豊富にしたり、英語で考える練習をするのはいいことだけれど、最初から母国語を排除しようとするのはやめたほうがいい。


―なるほど!なぜ英語を使えるようになりたいのか、という英語学習の本質にも関わるところですね。

 

ライティング学習法STEP3 : 250words エッセー

―100wordsのエッセーの次のステップは何でしょうか?

嶋津:次は250wordsのエッセー。100wordsの2.5倍あるから、ただ長くなっただけじゃなくて、構成を考えたり、文章も事実と意見を分けたりといった、いわゆる「アカデミックライティング」のスキルがより重要になってくる。

250wordsのエッセーも、テーマは何でもいいけれど、よりそのテーマについて深い内容が必要になるから、そのテーマについてインプットした方がいいね。

インプットは英語でやった方が、エッセーを書く上で使える語彙や表現を見つけられる点で望ましいけれど、日本語の記事を読んでもOK。英語の記事を読んで日本語でメモをとってもいいし、さっきも言ったように思考するときは日本語を使って、テーマに対する自分なりの意見を持つことが重要。思考力を鍛えていくことにもつながるし、その思考力は英語を使えるようになった未来ですごく大事なことだから。

アカデミックライティングの5つの型

―250wordsを書く上で重要な「アカデミックライティング」って、一体何ですか?

嶋津:元々の意味は論文などの学術的な文章を書くための技術のことだけど、人に何かを伝える文章を書く上でとても重要で役立つテクニックだし、IELTSのライティングでも重視されているポイントだから、是非身に付けてほしい。ここでは、特に重要な5つの要素を紹介するよ。

・Objectivity(客観性)
誰かに何かを伝えるということは、自分が思っている(=主観)だけではダメで、客観的な事実を元に、論理的に主張しなければいけない。アカデミックライティングの大原則だね。

・Organisation(構成)
アカデミックライティングの基本構成は Introduction(導入)、Body (本論)、Conclusion(結論)の3つから成る。その構成に沿って話を展開していくことで、理解してもらいやすい文章になる。

・Argument(主張)
アカデミックライティングには、主張がないといけない。そしてこの主張も、Objective(客観的)でなければならない。主張の根拠となる4つのEというものがあって、それはExample(具体例)、Explanation(説明)、 Experience(経験)、Evidence(証拠)のこと。これらを上手く使って、主張を補強していくことが重要だね。

・Simplicity(シンプルであること)
アカデミックライティングは、シンプルであることが求められる。不要な説明や主張をできるだけ削って、伝えたいことを端的に伝えられる文章が美しいとされている。そのためには、正しい言葉選びや論理的思考力が必要になってくる。

・Register(言語使用領域)
一見どういう意味か分かりにくいけれど、これは「適切な言葉遣いをしましょう」ということ。話し言葉で文章を書かないとか、スラングや婉曲な表現、差別的な言葉を使わないことなどが挙げられる。


―なんだか急にハードルが上がった気がします……!

嶋津:アカデミックライティングは文章を書いて伝えるためのスキルだから、前提として英語力は必須だけど、ネイティブなら皆できるかと言うと、そんなことは全然ない。でも身に付ければ強力な武器になるし思考力も鍛えられるから、英文を書くときは意識していくといいと思う。本格的に身に付けたかったら、集中的に特訓した方がいいから、その前段階として、まずは250wordsのエッセーで伝えたいことを正しい英文で書けるようになることだね。

留学や海外進学したら、学期末に5000wordsを超えるエッセーが複数授業で課される、なんてことがよくあるから、今のうちから250wordsはサラッと書けるようになっておけるといいよ。


―やっぱりライティングはナメないほうがいいですね……!留学に行ってから苦労する前に、留学準備で英語力を上げる段階で、正しい英文を書けたり、思っていることを文章で伝えたりできるようにする重要性を感じました!まずは和文英訳からがんばります!

 


いかがでしたでしょうか?
今回の回答者嶋津が理想の英語教育を目指して作り上げたリンガハッカーズ。英語を「使う」ことを主眼に置き、英語で自分の意見を発信し、議論する力が身に付きます。

下記から無料オンライン授業体験にお申し込みいただけます。お気軽にご参加ください。

▼無料体験お申込みはコチラ▼



BACK TO INDEX
無料体験はコチラ