【イングリッシュキャンプレポート】Lingua Franca English Camp in Nagano 2024 Summer
2024年の8月に、リンガフランカ・イングリッシュキャンプが2泊3日で開催されました!
本記事では、運営とした参加したEmiに、様子をレポートしてもらいます!
※2025年春のイングリッシュキャンプ、参加者募集中です!
https://lp.linguahackers.jp/linguafranca-spring2025
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Emi Takizawa
群馬県出身。高校時代に国際バカロレアを取得し、現在はイギリス・カーディフ大学建築学部に在学中。
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みなさんこんにちは!
今回は毎年夏に開催されているLingua Franca English Camp 2024をレポートしていきます。
キャンプのテーマは「ユニバーサルデザインを使い、新しいアイテムや空間を創造せよ!」。ユニバーサルデザインとは何かを学び、障がい者、子供、高齢者など、さまざまな人の目線に立ち、「誰にでも住みやすい社会」を創造した計3日間の濃厚な時間をお伝えしていきます。
運営側として、メンターの目から見たイングリッシュキャンプの意義も書いているので、ぜひ参考にしてください。
1日目: メンター、他の参加者たちとの出会い
自然が広がる長野の小淵沢で行われた今回のイングリッシュキャンプは、早朝のバス移動から始まりました。初めて親元を離れた宿泊プログラムに参加する小学生、複数回キャンプに参加したことのある参加者など、さまざまな参加者が集まりました。
昼過ぎ、会場となるホテルに全国各地から来た参加者が続々と集まってきました。ほとんどが初対面の参加者たち。まずは自己紹介をしていくところからスタート!中には「いつもリンガハッカーズの授業で一緒だけど、初めて会えた!」などの喜びの声も聞こえてきました。
初日はメンターを含めたプログラム参加者全員を知ることからスタート。参加者たちはランダムで選ばれたパートナーと英語での自己紹介や共通点探しなど、さまざまなアクティビティを通してお互いを知っていきました。
続いてのワークショップ、メンターたちをよく知るきっかけとなるグローバルトークは、初日の醍醐味。
海外と関わりのあるメンターたちのグローバルトークは魅力たっぷり。メンターたちは、イギリスで過ごした幼少期、アメリカの高校での経験や、イギリスやフランス大学でのエピソードを披露しました。日本だけでなく海外で活躍しているメンターたちのプレゼンに、参加者たちは目をキラキラさせながら聞いていました。
参加者やメンターたちのことが少しずつ分かってきたところで、夕食タイム。参加者たちはすでに仲良くなって、楽しそうに話をしていました。
夕食の後は、参加者それぞれが今日の行いを振り返るリフレクションタイムに入ります。振り返りでは、普段話せない大学生メンターや、全国各地から集まった参加者たちと交流できた楽しさを振り返る様子が見られました。
みんなの緊張もほぐれてきたところで、Day 1のプログラムは終了。
プログラム終了後は自由時間。会場に残ってカードゲームで遊んだり、メンターたちと話をしたり、大浴場に向かったり、参加者それぞれが自由に過ごしていました。
メンターがDay 1で感じたこと:対象年齢の広さ
参加者たちは、新しく関わった人たちに大きく刺激を受けていた印象でした。イングリッシュキャンプは参加者の年齢層が幅広いのが特徴です。実は私は、キャンプ参加前は小学生から高校生が一緒に学んでいけるのだろうかと不安に思っていました。ところが、実際参加してみると、対象年齢が広いからこそたくさんの刺激を受けられるのが、このキャンプのいい所だと強く感じました。小学生が意欲的に手を挙げる様子に刺激を受け、最初控えめだった中高生も発言率が高くなっていったり、中高生のレベルの高い発言に刺激を受ける小学生がいたりと、相乗効果が見られました。
2日目: ユニバーサルデザインを英語で学ぶ!
Day 2はインプットとアウトプットが多く、最もハードな日です。参加者たちは、前日の疲れを見せず、朝から遊んでいる人もいて元気です。朝食を済ませて会場に戻ったら、アイスブレーカー(※)からプログラムが始まります。この日のアイスブレーカーはダンス!ランダムに決められた4人組でグループになり、YMCAを踊りました。顔見知り程度の参加者たちとも自然とチームワークが育まれるようなアイスブレーカーです。
※アイスブレーカー:参加者の緊張をほぐすアクティビティのこと。参加者の緊張や会場の張り詰めた空気感を氷=アイスに例え、それを壊すという意味から。
ここからは、最終発表に向けてアクティビティを進めていきます。今回の最終プレゼンはチームごとの発表なので、まずはチーム分けを行いました。参加者たちは新しいチーム内でお互いを知っていくことからスタート。自己紹介や、お菓子・旅などランダムに選択されたお題を英語で話し合いました。英語での言い方が分からない単語があると、参加者たちはボディランゲージなどを使いながら懸命に会話し、試行錯誤しながら楽しそうに会話を進めていました。
そして、毎回のキャンプで参加者に大人気のアクティビティが、”photo scavenger hunt”です。このゲームは、「メンターの笑っている写真を撮る」など、さまざまなお題の写真をいかに早く撮り終えるかをチームで競うゲームです。今回のキャンプは天候が不安定で屋内で過ごすことが多かった参加者たちですが、この時間は晴れて、屋外の自然の中でゲームを楽しむことができました。
会場に戻ると、ユニバーサルデザインのインプットの時間です。ファシリテーターのSaraから、ユニバーサルデザインとは何か、ユニバーサルデザインを学ぶに際して多用される英単語などを学んでいきました。
昼食後は、ユニバーサルデザインの事例と7つの原則を学んでいきました。参加者たちが印象的だったと話すのが、ある絵を通して学んだ平等と公平の違いです。それまで似た意味を持つ単語と捉えていたものが、実は特定の人たちのみ得をするデザインだったのではないか、身体に不自由がある人にも使いやすいものをデザインする必要があるなど議論が白熱しました。
そしてここからは、実際にアイディアを創造する時間です!
ホテル内を探索し、ユニバーサルデザインの観点で改善できそうなものを探しました。
すぐにテーマが決まったチーム、チーム内で各メンバーがプレゼンを行った上で決めたチームなど、すでにチームごとの特徴が表れていました。中にはすでに最終発表の構成を考えているチームもありました。
たくさん考えていると、早くも晩御飯の時間に。参加者たちは頭をたくさん使ったチーム活動から解放された様子で、それぞれが自由に過ごしていました。食事時間はたっぷりあったため、食事が終わった後に他の参加者と話したり遊んだりと、伸び伸びと過ごす参加者の様子が印象的でした。
1日の締めくくりはリフレクションです。photo scavenger huntが楽しかったことや、今日組んだチームで活動した感想、そして、最終発表頑張る!など明日への意気込みも多く書かれていました。
そしてリフレクションの後は、花火!手持ち花火をみんなで楽しみました。
メンターがDay 2で感じたこと:英語レベルについて
イングリッシュキャンプで使われる英語は、どのレベルの英語が使われているのか気になる方もいるのではないでしょうか。
参加者の英語レベルは英検3級からネイティブまで、その幅は広いです。ファシリテーターが使用したスライドは英検2級レベルまでの単語を使い、私たちメンターは、参加者の英語力に応じたサポートを行います。逆に、英語力が高い参加者には難易度の高い単語を教えることもあります。
ちなみに、リンガハッカーズは、英語で議論すること、プレゼンできることを大きな目的と捉えていますが、これは必ずしも英語力に比例して伸びるわけではありません。英語で発表する時には、英語力の差より、伝えたいという思いの方が大事で、聴衆に伝わるかどうかは、伝えたい思いの方がより影響します。実際、最終発表を見る限りでは、参加者間の英語レベルの差は顕著に表れることはありませんでした。
3日目:いよいよ最終発表!
いよいよ最終日。朝食を終え、アイスブレーカーは屋外で2つのアクティビティをしました。年齢を超えて楽しめるアイスブレーカーで、眠そうな参加者たちも次第に元気になり、楽しそうな笑い声が聞こえてきました。
この日になると参加者同士はもちろん、メンターともとても仲良くなり、みんなでアイスブレーカーを楽しみました。
Day3は昼過ぎから最終発表が始まるため、準備時間をいかに有効活用するかが重要。前日に引き続き、発表準備に取り掛かりました。発表の構成を踏まえて台本を作る段階になると、メンターに英単語を教えてもらう姿や、内容を添削してもらう姿があちこちで見られました。
その後は発表練習です。台本が完璧でも、人前に立つと緊張してしまったり、意外と話すだけでは内容が伝わりにくいもの。メンターに発表練習をすることで、そのことを実感した参加者たちは、最終発表直前までジェスチャーの練習や台本改善に取り組んでいました。
そしていよいよ最終発表に。
最終発表では、Day1と比べて見違えるほど自信をつけた参加者や、チームワークを見せたチームが見られました。3日間の中でここまで成長するものかと驚かされました。
最終発表後はメンターたちから、各チームに向けた振り返りが行われました。参加者たちからは3日間で楽しかったこと、成長できたことなどを共有し、メンターからはそれぞれの参加者の成長した点を共有していきました。
メンターがDay 3で感じたこと:振り返りの時間
イングリッシュキャンプでは振り返りが毎日行われています。1日の最後に個人が内省する時間を設けることで、普段は気づけなかった自分の長所やこれから頑張ることに気づける、とても貴重な時間です。
あっという間に終わってしまったイングリッシュキャンプ。多くの参加者から聞けたのが、全国に住んでいる同世代に会えたことが楽しかったという声でした。メンターを含め、普段関われないような人たちと出会い、3日間真剣に挑んだイングリッシュキャンプは、参加者たちの新たな刺激となったはずです。
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以上、Lingua Franca English Camp in Naganoのレポートでした!
リンガハッカーズでは、毎年春と夏にキャンプを開催しています。
現在募集中の2025年春のイングリッシュキャンプの情報はこちら!
https://lp.linguahackers.jp/linguafranca-spring2025