世界で通用するために必要なのは、英語力だけではない。真に必要な7つの力とその習得方法とは? 〜リンガハッカーズがよく分かる②〜

コラム
世界で通用するために必要なのは、英語力だけではない。真に必要な7つの力とその習得方法とは? 〜リンガハッカーズがよく分かる②〜

アジアNo.1英語教師は、オンライン英語学習プログラム”リンガハッカーズ”にどんな英語教育の理想を詰め込んだのか?
プログラム開発責任者の嶋津に様々な角度からインタビューしながら紐解いていく本企画。

第2回のテーマはリンガハッカーズが提唱する「世界に通用するグローカルリーダーになるために必要な力」、”7技能”とは何なのか?です!

第1回はこちら:英語力を伸ばすのに必要なメンターの存在とは? 〜リンガハッカーズがよく分かる①〜
第3回はこちら:世界に通用するには英語力だけでは足りない!教養を身につける”グローカルテーマ”とは? 〜リンガハッカーズがよく分かる③〜

7技能って何?なんでそんなにあるの?と疑問を持つ大学生インターンSomaが、自身の経験も踏まえながらインタビューしてくれました!
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目次

【インタビュアー紹介】
オーストラリア・クイーンズランド大学在学中 インターン生 Soma
【インタビュー対象者紹介】
アジアNO.1英語教師 嶋津幸樹
【インタビュー】
Q.英語4技能の習得だけでは足りない?世界に通用するために必要な7つの力
Q.①対自分力とは?
Q.②対他者力とは
Q.③対社会力とは
Q.「7つの力」が必要だと感じた経験
Q.世界に通用する7つの力を1度に鍛えるには?
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インタビュアー:Soma Furukawa

大阪府立箕面高等学校を卒業し、現在はオーストラリアにあるクイーンズランド大学(UQ) で経営学専攻。スポーツが大好きで、大学ではテニス部とカヌー部に所属。最近はオンライン英語学習プログラム”リンガハッカーズ”を運営するタクトピア㈱でのインターンを通して数字に強くなりたいと思うようになり、統計学を目下勉強中。

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インタビュー対象:嶋津幸樹

オンライン英語学習プログラム 『リンガハッカーズ』開発・監修 ロンドン大学教育研究所応用言語学修士課程修了。ケンブリッジ英語教員資格Cambridge CELTAを取得。世界で最もイノベーティブな教育を実践する英語教師に贈られるPearson ELT英語教育ティーチャーアワード2017を世界108ヶ国1395名の応募から選出され受賞。これまで青山学院大学、相模女子大学、山梨県立大学で講師を務める。英字新聞ジャパンタイムズAlpha連載。著書9冊。

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英語4技能の習得だけでは足りない?


Soma:
早速ですが、リンガハッカーズは英語4技能の習得だけを目指しているわけではないんですか?

嶋津:
リンガハッカーズが目指すのは「Listening(聞く)」「Reading(読む)」「Speaking(話す)」「Writing(書く)」の英語4技能に「対自分力」「対社会力」「対他者力」の三つを付け加えた7技能の獲得。つまりコミュニケーションツールとしての英語力を身に付けるだけじゃなくて、グローバルな環境でも「視野を広く、自分の意見を話せるようになる」「自分に自信をもって人と関われる」ような人たちが増えてほしいと思ってるね。

①「対自分力」とはなにか

Soma:
「対自分力」「対社会力」「対他者力」というのは聞きなれない言葉なので、一つ一つ聞いてみたいです。まずは「対自分力」からお願いします。

嶋津:
対自分力っていうのは、自分自身を客観的に把握し、目標達成に向かう力のこと。自分自身をやる気にさせたり成長させたりする力であると言えるね。対自分力を鍛えるには、目標設定と振り返りが大事。目標設定・振り返りを繰り返していくことで、自分が集中しやすい環境や勉強方法がわかってきて、自分にとって最適な学び方を身に付けていけるようになる。どんな環境に置かれても自分を理解した上でうまく切り抜けていけるスキルは、社会に出ても大事だと考えているよ。

②「対他者力」とはなにか

Soma:
確かに。自分も大学で毎日半端じゃない量の課題が出されるんですけど、毎日Todoリストを作って振り返りをすることで、自分の得意な学び方が分かってきたと実感しています。おかげで一年生の頃と比べてだいぶ余裕のある生活を送れるようになりました。では次に対他者力についてお願いします。

嶋津:
対他者力は他者とコミュニケーションを取り、議論・協働を通して問題を解決する力だね。海外の大学にはいろんな国からいろんなバックグラウンドを持った人が集まるから、ディスカッションをすると意見が対立する場面も少なくなかったんだ。そういう時に自分の意見をきちんと主張することも大事だけど、相手の多様な考えを受け入れ多角的な視点をもって議論・協同するっていう考え方も必要になってくるんだ。特に大学生・社会人になってぶつかる問題は答えが決まってないものが多いから、考えが違う人とも上手くコミュニケーションを取って、多様な意見を取り入れた方がいいんだよね。

③「対社会力」とはなにか

Soma:
では三つ目の「対社会力」についてお願いします。

嶋津:
対社会力っていうのは社会の姿を的確に捉え、自分で考え表明する力のこと。オックスフォード大学ではフォーマルディナーと言って、いろんな学部の人と話しながらご飯を食べる機会があるんだけど、当時自分は言語教育っていう一つの専門性しかなかったから他の専門の話をされても全くついていけなかった。ここから学んだことは、あらゆる分野の受け皿を持っていないと、結局自分だけが置いて行かれて孤独になるってこと。だからいろんなシーンに対応するために幅広い分野について少しでもいいから学んで、自分の意見を言えるようになっておいた方がいいんだよね。

「7つの力」が必要と感じた経験

Soma:
留学中の経験から、嶋津さんは7技能の必要性を感じるようになったんですね。

嶋津:
オックスフォード大学やロンドン大学には*IELTSの勉強をしてスコアを取得した結果、合格することはできたけど、現地の人たちの会話に全くついていけなかったんだよね。現地の人と関わる中で、いわゆる4技能の英語力以外の重要性に気づいたね。例えば、相手の国の文化的な背景を把握せずに話をして失礼なことを言ってしまうかもしれなかったり、日本に興味がない人には全然自分に関心を持ってもらえなかったり、単純に英語だけできれば困らないわけじゃないことを痛感したよ。この時の経験から、英語4技能以外の、グローバルな環境で必要な要素を3つにまとめて、英語7技能と呼ぶようにしたんだよね。Somaはそういう経験はある?

Soma:
はい。振り返ってみると、自分でも気づかないうちに7技能を実践していたなと思う場面はたくさんあります。例えば、海外の大学には自分が想像もしえないような様々なバックグラウンドを持った人が集まるので、授業で自分と違う意見が出た時に必ずなぜそう考えるのかを聞くように心がけていました。自分と異なる考え方を理解することで、より柔軟で多角的な視点で物事を考えられるようになりました。

「7つの力」を1度にすべて鍛えるには

Soma:
日本では近年ようやく学校教育の場でSpeakingやWritingが導入されようとしているなか、なぜリンガハッカーズでは一度に7技能を学ぶのでしょうか?

嶋津:
今現場で4技能をどうやって使うか議論がされているけど、そこに合わせていたら時代についていけなくなるからだね。例えば中国では20年程前から試験が4技能化されていることを考えても、政府の決定に合わせて対策をしてたら世界に置いていかれる。それに、4技能がある上で3技能を「加える」という考え方よりも、グローバルな環境で生きていくためには、7技能全てが相互補完的に必要だと考えているから、授業では7技能全ての向上に取り組んでいるってこと。

Soma:
7技能を学んだことで、子どもたちにどのような変化がありましたか?

嶋津:
リンガハッカーズでは英語を大量に浴びて、考え、発言するから、まずコミュニケーションに必要な「Listening(聞く)」「Speaking(話す)」の能力が顕著に高くなる。そして、実社会を想定した英語力の向上を目標としているから、世の中に関する幅広いトピックに触れて、周りの人と議論・協働し、様々な考えを浴びることで、どんな環境でも生きていけるように成長していく。もちろん、必要な英語力も身につくから、英語検定やIELTSに合格することもできるね。

Soma:
大学の授業が始まって、僕が真っ先に驚いたことはディスカッションの多さでした。ほぼ毎授業発言する機会があるので、ListeningとSpeakingが伸びるっていうのは海外大学で生き残るためにとても重要な要素の一つだと思います。いろいろな教養や人の考えに触れながら英語力を学ぶことで、人としても成長することができると思います。

Somaまとめ

今日は嶋津さんに7技能とはいったい何なのか!?ということについてお話を伺いました。僕は高校生の時に「海外に行くなら英語だけできてもダメだ」と嶋津さんに何度も言われたのですが、オーストラリアに行ってそれを実感する機会がたくさんありました。例えば授業では様々な国籍の人とディスカッションをするため、自分が知らない常識や価値観と出会う瞬間がたくさんあります。中には専攻を二つ取っている人もいて、そういった人と協働するには違いを受け入れたり、ありとあらゆる視点で物事を考える力が必要なため、単に英語力だけあってもダメなんだと思いました。こういった経験から、世界というより大きな舞台で羽ばたくには7技能は必須だなと思いました。

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