【イングリッシュキャンプレポート】Lingua Franca English Camp in Osaka 2021

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【イングリッシュキャンプレポート】Lingua Franca English Camp in Osaka 2021

先日、Lingua Franca English Camp in Osaka 2021を開催し、全国から12名の中高生が参加してくれました。毎年定期的に開催している本プログラムですが、昨年はコロナウイルスの影響を受け、開催見送りとなりました。今年は感染症対策に細心の注意を払い、初日はオンライン、2日目以降は対面というハイブリッド形式で、無事に実施することができました。

本記事では、運営として参加したインターンRisakoに、キャンプの様子や、参加者の学びについてレポートしてもらいます!

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Risako Yamamoto

京都府出身。同志社高等学校を卒業し、在学中に一年間のカナダ留学を経験。現在は国際基督教大学(ICU)にて、言語教育を主専攻、教育学を副専攻中。その傍ら、タクトピア株式会社ELTのインターンリーダーを務めている。IELTS 7.5取得。

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こんにちは、ELTインターンのRisakoです。本日はLingua Franca English Camp in Osaka 2021のレポートをお送りします!

今回のキャンプの最終ミッションは「世界基準の自己紹介をしよう」というもの。万国共通とも言える自己紹介は、海外で異なる文化や背景を持つ人たちと関わる際にとても重要です。いかに自分の魅力を引き出し、相手に興味を持ってもらうかによって、その後の関係性も変わってきてしまいます。

しかし、初対面の人に自分を短く伝えるというのは至難の業であるにも関わらず、どうすればいいか考える機会はなかなかありません。4日間にわたるワークショップの中で、参加者は様々な角度から自分を分析し、ユニークな自己紹介を作る素地を準備していきました。

 

1日目はオリエンテーションを行った後、まずは今できる自己紹介をやってみよう、ということで、一人ずつ1分間自己紹介に挑戦しました。みんな懸命に話してくれましたが、初日で緊張していたこともあり、自分の個性を発揮することは難しい様子でした。例えば、家族構成や学校名などの固有名詞を伝えても、初対面の人、とりわけ外国人の聞き手には、ほとんど記憶に残りません。そこで、「自分だから紹介できる事柄やメッセージを通して、唯一無二の自己紹介を仕上げてみよう!」というメッセージを伝え、翌日以降のワークショップに臨むマインドセットを確認しました。

 

2日目、会場には参加者が続々と集まってきて、いよいよ仲間との顔合わせとなりました。緊張の面持ちではありつつも、同時にワクワク感が見え隠れする雰囲気の中、ワークショップが始まりました。キャンプでは本題に入る前に、参加者全員がキャンプ中に心がける「グラウンドルール」というものを設定します。例えば今回は、ルールの一つに「グループメンバーが発言した時に拍手する」というものがありました。そうすることで、自分自身の発言を聞いてもらえることを確認でき、少しずつ緊張が解けていった様子でした。なんと、その日の夜には全員のLINEグループが既に作成されており、彼らの結束力に驚くとともに、温かく優しい空気感に、私まで幸せになりました。

 

「相手を知り自分を知る」という言葉があるように、他者への理解を深めることは翻って自身のもつ価値観や個性を明らかにすることに繋がります。このキャンプにはタクトピアスタッフの他に、2名の京都大学院生が海外生メンターとして参加してくれました。台湾出身でオーストラリア・クイーンズランド大学卒のJeffは、理学療法を学び、肢体の不自由な子どもたちの歩行を助けるロボットの開発に勤しんでいます。モロッコ出身でアメリカ・ブラウン大学卒のZakiaは、現在MBA(経営学修士)コースに所属し、開発経済の視点を通して途上国を発展させる道を模索しています。そんな二人の人生ストーリーや出身国の文化、大学院での学びを知ることで、参加者たちはこれまでに出会ったことのない世界を追体験していきました。

プログラムのメインである自己紹介のワークショップでは、自身の「好き」を掘り下げたり、喜怒哀楽を感じる瞬間を書き出したり、感情面から自分らしさを整理していきます。後半ではさらに、人前で話すことの極意やテクニックも学びます。そして、仲間との意見交換で考えを深めたり、メンターからアドバイスを受けたりしながら、自分の伝えたいメッセージを言語化していきます。 

これまで様々なプログラムにメンターとして携わり、参加者の成長を見てきましたが、ちょっとした休憩時間にこそ見られる参加者の成長にはいつも胸が熱くなります。2日目の夜、一人の参加者が「質問をしたいけれど英語で何と言えばいいか分からない」と私のところに相談にきてくれました。彼はZakiaのプレゼンテーションを聞いてモロッコに興味を持ち、なんとすでにモロッコについて自分で調べてみたそうです。彼は、メンターに喋りかけたい気持ちと、躊躇する気持ちが入り混じっているように見えました。海外の人と慣れない英語で話すことがどれだけ勇気のいることか、想像に難くありません。その晩は、Zakiaに聞いてみたい質問を、一緒に考えました。

翌日の休み時間、ふと周りを見渡すと、その彼がZakiaと喋っている様子が目に飛び込んできました。一生懸命目を見て話す彼の姿が本当に印象的で、個人的に忘れられない瞬間の一つとなりました。

 

彼だけでなく、参加者はそれぞれ徐々に心を開き、メンターとの交流を楽しんでいました。3日目の朝は、各メンターが自身の研究についてプレゼンテーションをしていたのですが、昼休みもJeffの周りに生徒が集まっていて、延長授業が行われていました。熱心に耳を傾ける参加者の眼差しは輝いており、まさにタクトピアが大切にしている、学びの主人公になる「原体験」を体現しているようでした。また別の場所では、Zakiaとともに談笑を楽しむグループもあり、各々が充実した時間を過ごしているようでした。

 

参加者の成長は、振り返りにも現れていました。タクトピアのプログラムでは振り返りの時間を大事にしています。これは参加者が自分の学びを内省するのに欠かせない部分だと考えているからです。そのため、このキャンプでは、毎日の終わりに必ず振り返りを行っていました。参加者の発言を振り返ってみると、たった4日間の中にも様々な気づきや発見があったことが分かります。1日目には「できなかったこと」を多く列挙していましたが、日を追うごとに「できたこと・学んだこと」が増えていき、3日目にもなると「目標・意気込み」が多く聞けるようになったのは、何よりも参加者の学びが深まっている証であると感じ、誇らしく思いました。

 

そして迎えた最終日。朝から原稿の調整と練習を繰り返し、唯一無二の自己紹介をさらに磨いていきます。それぞれの場所に散らばって真剣に練習する参加者の姿は、今でも脳裏に焼き付いています。いよいよ最終発表の時間になりました。一人一人前に立って話す参加者の顔には自信や達成感がみなぎっており、それだけでも初日の自己紹介とは大違いでした。自己紹介の中身も十人十色で、自分の名前の由来を紹介し、将来の目標と結びつけて自己紹介した参加者がいたり、関心のある社会問題を切り口とした自己紹介があったり、各々の魅力がたっぷり詰まっていました。この自己紹介を経てもっと一人一人と話してみたいと思うほど惹きつけられる自己紹介で、この楽しい時間がとても名残惜しく感じられました。

この4日間、参加者は自身が課した目標に向かって奮闘し、自由に学びを展開していました。「正直最初は嫌々参加していたけれど、どんどん英語で話すことが楽しくなっていった」「このキャンプを通して本当は話すことが大好きなんだということに気づいた」などの声が聞かれ、各参加者にとって、かけがえのない経験だったのではないかと思います。私自身も参加者から様々な刺激を受け、心から楽しい時間を過ごせました。このキャンプを通してそれぞれが得た発見や学びを心に留め、英語を通して様々な人々と繋がることを今後も楽しんでほしいです!

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